入学祝いに一生モノを。レザークラフトで作る『名入れしおり』入門

公開日: 2026/07/16

使い込まれて良い色になったヌメ革のしおりが、開かれた洋書の上に置かれている。端にはアルファベットで名前が刻印されている

「そのしおりは、読み手の時を吸って育ちます」。

電子書籍も便利ですが、紙の本をめくる時間は格別です。これからたくさんの知識に出会う新入生に、「本を読むのが楽しくなるアイテム」を贈りませんか?

革細工(レザークラフト)と聞くと敷居が高そうですが、しおりなら「切って、磨くだけ」なので初心者さんに最適です。そして何より、**アルファベットの刻印**を入れるだけで、世界に一つの高級ブランド品のような仕上がりになります。本記事では、**革の選び方**から、**プロのような艶を出す「コバ磨き」のコツ**まで、約2,000文字で丁寧にご紹介します。

1. 材料選び:育てる喜びがある「ヌメ革」一択!

革なら何でも良いわけではありません。刻印がきれいに打てる革を選びましょう。

Leather Choice

  • 【タンニンなめし革(ヌメ革)】: 植物の渋でなめした革。水で湿らせると刻印がくっきり入り、使い込むほど色が濃くなる経年変化(エイジング)が楽しめます。厚さは1.5mm〜2.0mmがおすすめ。※クロムなめしの革(柔らかい革)は刻印が戻ってしまうので不向きです。
  • 【道具】: カッター、定規(金属製推奨)、トコノール(磨き剤)、刻印セット(革用またはクッキー用スタンプでも代用可)、木槌。

2. たった3工程!本革しおりの作り方

縫わなくて良いので、失敗がほとんどありません。

1. 裁断(カット)

幅2.5cm〜3cm、長さ12cm〜15cmのリボン型にカットします。 カッターの刃を新しくし、定規を強く押さえて、一回で切ろうとせず数回に分けて刃を通すと断面が垂直に美しく切れます。

2. 刻印(スタンピング)

革の表面を水を含ませたスポンジで少し湿らせます(色が濃くなった時が打ち頃)。 平らな台の上で、刻印棒を垂直に立て、木槌で「トトン!」と数回叩きます。 最初はハギレで力加減を練習しましょう。

3. コバ磨き(仕上げ)

ここがプロと素人の分かれ道! 切りっぱなしの側面(コバ)や裏床(トコ)に、磨き剤「トコノール」を塗り、布や木の棒でゴシゴシ擦ります。 毛羽立ちが収まり、ツルツルに輝き出したら完成の合図です。

3. 紐のアレンジで個性をプラス

上部にハトメパンチで穴を開け、紐を通します。

  • ✔ 革ひも:本体と同じ革紐を結ぶとワイルドで統一感が出ます。男性へのギフトに最適。
  • ✔ タッセルやチャーム:刺繍糸で作ったタッセルや、イニシャルの金属チャームをつけるとドレッシーに。本からちょこんと飛び出す飾りが読書の時間を彩ります。

4. 最後に:時間を贈るということ

「3年後、5年後。 そのしおりは、持ち主の手の脂(オイル)を吸い、深い飴色に変わっているはずです。 その色の深さは、その子が読んだ本の厚さであり、積み重ねた知識の量と同じ。 『たくさん勉強してね』と言葉で言うよりも、このしおりを渡すことの方が、ずっと粋なエールになるでしょう。」

まとめ:革の香りと、知の香り

最初から完璧でなくていい。傷もシミも、全部味になる。

ヌメ革のしおりは、持ち主と一緒に成長する、
世界で一番息の長い相棒です。

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