夜空に降る、白い魔法。ダークカラーの布に描く「白糸一色のモダン刺繍」
Monochrome Stillness
秋の夜長、深い藍色や墨色の布を広げる。
そこに、一本の白い糸を走らせていくだけで、空間に凛とした静寂が生まれます。
今回は、色を削ぎ落とし「白」だけで表現する刺繍の魅力を深掘りします。
複雑な色彩感覚は不要。ただ、線と面の美しさを追求する時間は、、
あなたの感性を研ぎ澄まし、日常の小物を特別な芸術品へと昇華させてくれるはずです。
「コントラスト」を制する、制作のステップ
1. ダークカラー生地への「図案転写」
黒や濃紺の生地には、通常のカーボン紙の線は見えません。そんな時は「白や銀のチャコペン」で直接描くか、図案を写した「薄紙(不織布やトレーシングペーパー)」を生地に乗せ、その上から一緒に刺していく方法がおすすめ。刺し終わったあとに紙をピリピリと破れば、複雑な図案も正確に再現できます。
2. 「白糸」の素材感にこだわる
白一色だからこそ、糸の種類(ツヤ感)が重要です。落ち着いたマットな仕上がりが好きならコットンの25番刺繍糸。パールのような上品な輝きを出したいなら、シルク糸やレーヨン糸を選びましょう。また、同じ「白」でも、真っ白(スノーホワイト)と生成り(アイボリー)を使い分けることで、モノトーンの中に繊細な奥行きが生まれます。
3. 幾何学模様を「アウトライン」で描く
具象的な花よりも、幾何学的な「十字」や「結晶」のモチーフが、ダークカラーの背景にはよく映えます。アウトラインステッチでパキッとした線を引き、中心部だけをサテンステッチでぷっくりと埋める。この「線」と「面」のバランスが、北欧風、あるいは教会の窓のような、モダンで品のある雰囲気を作り出します。
White Light in the Deep Night
色を捨て、形を愛でる。
あなたの手が紡いだ真っ白な軌跡が、
秋の夜の深淵に、
誰よりも静かに、確かな光を灯し続けます。
White Thread Embroidery on Dark Tone
