どこまでOK?ハンドメイド作家の『経費』判断基準ガイド:資材からカフェ代まで
公開日: 2026/05/12

「経費とは、売上を上げるために『必要』だった出費のことです」。
確定申告の準備を始めると、「これは経費にして良いのだろうか?」という迷いが尽きません。趣味で作っている分には全てが自分の楽しみですが、仕事として販売する以上、使ったお金が「プライベート」なのか「仕事(事業)」なのかを明確に切り分ける必要があります。
経費の計上は、決して脱税ではありません。国によって認められた、事業を維持するための正当な権利です。正しく計上することで、手元に残る利益を守り、次の作品作りへの資金を確保することができます。本記事では、**ハンドメイド作家特有の出費**にフォーカスし、**税務署が納得する「説明のつく経費」**の作り方を約2,000文字で解説します。
1. 【鉄則】経費になるかどうかの、たった一つのシンプルな基準
それは、**「もしこの活動(販売)をしていなかったら、そのお金を払いましたか?」** という問いです。
Expense Criteria
- 【事業関連性】: 売上の発生に直接、または間接的に貢献していること。
- 【客観的な証拠】: 領収書やレシートがあり、いつ、どこで、何のために買ったかが説明できること。
- 【妥当性】: 社会通念上、売上の規模に対してその出費が過大すぎないこと。
2. 作家あるある:迷いやすい具体的OK/NG例
多くの作家さんが悩む具体的な項目をリストアップしました。
カフェ代・飲食費
OK: 取引先や外注先との打ち合わせ、出展イベント中の軽食(合理的な範囲)。
NG: 一人で作業中に気分転換で飲んだコーヒー、家族との夕食。
リサーチ・勉強代
OK: 競合調査のために買った同業者の作品、技法書、オンライン講座受講料。
NG: 自分が個人的に使うためだけに買った、仕事とは無関係な雑貨。
3. 魔法の言葉「家事按分(かじあんぶん)」のやり方
自宅をアトリエにしている場合、家賃や電気代の一部を経費にすることができます。
プライベートと仕事を「割合」で分ける、公平な計算方法です。
- ✔ 面積で分ける(家賃):例えば「リビングの3分の1を作業デスクが占めている」なら、家賃の30%を経費に。
- ✔ 時間で分ける(電気代・ネット代):「一日8時間、週5日作業している」なら、一週間の稼働時間割合(約24%)を電気代の目安に。
4. 最後に:誠実さが最高の節税対策です
「完璧である必要はありません。大切なのは、**『これはこういう理由で仕事に使いました』と自分の言葉で説明できること**です。 領収書の裏にメモを添える(例:○件目の商品撮影用機材など)、その一手間が税務調査での最大の防御になります。 正しく経費を計上して、残った利益でまた新しい素晴らしい資材を買いましょう。 それが、あなたのアトリエをより豊かにし、作品を輝かせる良循環を生むのです。」
まとめ:数字の先に、あなたの創作の自由がある
経費を恐れず、正しく向き合うことは、プロとしての誇りです。
ルールを知れば、もっと自由に、もっと果敢に挑戦できるはず。
さあ、自信を持って。あなたの夢を形にするための「投資」を記録に残しませんか?
